地鎮祭の日取り決定の方法・・・土用や三隣亡はだめなの?
家を建てる前に行う祭事である地鎮祭。この日取りにこだわる人ってけっこういるみたいです。
自分は地鎮祭の多い神社にいたのですが、土日の大安の日は地鎮祭が集中するので、やっぱり家を建てるというのは人生でも大きな転機だろうし、みんな大安の日を選ぶんだなあと思っていた次第です。
また、六曜以外にもたまに質問があって、土用の日はどうなのとか三隣亡はどうなのとか聞かれたことがあります(土用と三隣亡についてはこのあと書きたいと思います)。
そんなわけでどうやって地鎮祭の日取りを決めるべきなのか暦に記載されている様々な吉凶の占いを挙げて考えてみたいと思います。
六曜(ろくよう)
これが一番なじみが深いでしょうか。大安とか仏滅とかいうやつです。
六曜に関しては神社のお参りやお祓いに六曜(大安・仏滅)は関係あるの?という記事にまとめてあるのでこちらも参考にしていただければと思います。
やっぱり大安にする人が多いです。あとは友引や先勝の日の午前中に行う人もけっこういる気がします。たまーに仏滅にする人もいます。仏滅にしても何も悪いことが無かったという人もいるのであまり気にすることは無いとは思いますが、家族で気にする人がいたら避けたほうがいいかもしれません。
十二直(じゅうにちょく)
星のうごきをもとにして、建・除・満・平・定・執・破・危・成・納・開・閉の十二から成ります。
それぞれの日でこういうことは吉、こういうことは凶と決まっています。詳細についてはWikiをご覧ください。
二十八宿(にじゅうはっしゅく)
天球を28のエリアに分割したもので、こちらもそれぞれに吉凶があります。
角・亢・氐・房・心・尾・箕・斗・牛・女・虚・危・室・壁・奎・婁・胃・昴・畢・觜・参・井・鬼・柳・星・張・翼・軫
の28つから成ります。
それぞれの意味はWikiでどうぞ。
必ずこれらに従う必要はあるのか
暦にいろいろと記載されているこれらの日ですが、六曜と十二直と二十八宿、全てにおいて地鎮祭に適している日を選ぼうと思ったら年に数日間だけになってしまうと思われます。
良い日悪い日が書いてあるとついつい気になってしまうかもしれませんが、あれもこれもと合わせてやるのははっきり言ってムリです。
ある神主の友達に聞いてみたら「気になるひとに対しては六曜と十二直と二十八宿のうち2つが良い日であれば大丈夫ということで説明している」とのことでした。
ちなみに地鎮祭をする神主側はというと・・・気にしてないと思います。 そもそも神社とは直接関わりが無いし・・・ 自分の場合は聞かれれば調べて答えていましたが、十二直と二十八宿については全然把握してませんでした(汗
選日(せんじつ)
これら以外にも選日というものもあります。
選日は七曜(日月火水木金土)、六曜、十二直、二十八宿、暦注下段(暦の一番下にかかれた吉凶の注暦)、九星(一白水星とか二黒土星とかいうやつ)以外の総称だそうですが、これにも地鎮祭に関係する日があって気にする人がいました。
地鎮祭に関係しそうなものをいくつか書いてみます。
土用
立春、立夏、立秋、立冬前の18日間が土用です。この期間は土に関わることを行うと凶とされています。
ただ、18日間ずっと土に関わることができないのはいろいろと都合が悪いので間日(まび)という土を触っても問題無い日というのが設けられています。
- 春 巳・午・酉
- 夏 卯・辰・申
- 秋 未・酉・亥
- 冬 卯・巳・寅
こんな感じでそれぞれの季節でこの干支の日は作業をして良いという日が決まっています。
また、人によっては地鎮祭は神様に報告する日であって土はたいして動かしていないので問題無いという人もいます。もし、土用の日に地鎮祭を行ってしまったことに後から気づいたという場合はこういう考えもあるのであまり気にしないようにするのが良いと思います。
三隣亡(さんりんぼう)
この日に建築関係のことをすると隣三件まで悪いことがありますよという日です。昔は三輪宝と書いて良い日とされていましたが、いつの間にか意味が変わって悪い日になったといわれています。
これも占いのひとつなので対して気にすることは無いと思うのですが、問題は隣三軒まで悪いことがあると言われている点。
自分たちは良くても隣近所の人が気にする可能性もあります。今どき三隣亡を気にする人はほぼ居ないとは思いますが、三隣亡の日は避けたほうがいいのかもしれません。
ただ、三隣亡の日に地鎮祭に行ったことはあるので地鎮祭をやる人がいるのも事実です。
不成就日(ふじょうじゅび)
書いて字の如くなにごとも成就しないといわれる日です。
でもまあこれもあまり気にしたことは無いです。
犯土(つち・ぼんど)
庚午の日から丙子までの7日間と戊寅から甲申の7日間のことを言い、この期間は土を犯すことは凶とされています。
それぞれは違うものだし参考程度に
こうしていろいろと見てみましたが、自分で勝いてて「土を触ってはいけない日おおすぎぃ!!」とか思ってしまいました。この期間中に工事をやっている建築会社なんてきっとほぼ全ての会社ですよね・・・
ほかの吉凶だって、こっちを立てればこっちが立たずだし・・・
暦に書いてあるとついつい何でも従わなきゃっていう気になってしまいがちですが、全部に従っていたら何も行事ができなくなってしまいます。日常生活に支障が出まくりです。
全てにおいて良い日にしようとしたら矛盾が出るということは、十二直や二十八宿などはそれぞれ違う考え方によるものだということだと思いますし、あくまで参考程度に留めて置けばよいというのが個人的な考えです。
暦に書かれている良い日に地鎮祭ができればなんとなく気分も良いかもしれませんが、実生活とのバランスを考慮して日取りを決めていくべきかと思います。
「家はお父さんが六曜を気にするから六曜だけ考えて決めよう」とか、「ウチはこの手の類は気にせず時間と日にちに余裕を持って地鎮祭の日を決める」とか「六曜と三隣亡だけ気をつけよう」とか家族会議をして落としどころをみつけてみてはどうでしょうか。
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