神社での人間関係~私の神主記録6~
今回は神社での人間関係について書いてみたいと思います。
私が奉職した神社はというと・・・歳の近い先輩もおり、他の神社にくらべると楽な人間関係であったように思います。
家族経営の神社だったのですが、職員は一部を除いてみんな宮司一家のことが嫌いで団結!みたいな・・・
神社内でいじめはあるのか
質問があったのがコレ。結論から言えばあるところはあるでしょう。人が集まればいじめもありますよね-(泣
私がいた神社では「あいつ仕事できねーな」とか「おべっかばっかり使いやがって」というのはありましたが、誰かに対して嫌がらせをしたりとかそういったことはありませんでした。地鎮祭に1人で出かけるので1人になる時間がけっこうあるし、仕事終わらせてさっさと帰りたいという人ばっかりだし・・・
とりあえず、自分はいじめの現場というのを見たことがありません。
ちなみに忙しい神社だと「いじめなんかやってる時間ねーよ」って感じでしょうね。人手は少ないところはそんなことやってる余裕はないのです。他の人の仕事が遅れたら自分の仕事が増えることもありますからね。
ひどいところはひどいのかも
いじめのある神社かどうかというのは運的な要素はあると思いますが・・・いじめられて辞めたというか人間関係で辞めたという話は1例だけ聞いたことがあります。いじめられてたって本人はなかなか話さないでしょうし、把握するのが難しいところはありますが、私がそれっぽい話を聞いたのはそれぐらいです。
あとは、これはもういじめとかいう話じゃないと思うのですが、上司の頭に千枚通しが刺さってたという話を聞きました。上司は仕事ができない人らしく、さらに上の立場の人からキレられてそうなったらしいですが、話を聞いたときは「ひえっ・・・」って感じでした。
正直現場を見たことが無いのでほんとにそんなことがあるのか半信半疑ですが・・・そんなところに奉職しなくてよかったとつくづく思うのでした。精神持たなかったと思う(恐
家族経営によるフリーダムな指示
はじめに断っておきますが、家族経営でも一生懸命神明奉仕に勤しみ、また職員のことをきちんと考えて勤められている方も多数いらっしゃいます。
家族経営の神社でありがちなのが家族経営ゆえのフリーダムな指示です。代表的なのは
- 指揮系統が統一されていない
- 私用を申し付けられる
この2点でしょうか。私が体験したことを書いてみたいと思います。
※人間については多少フェイク入れてます
指揮系統がめちゃくちゃ
私が奉職した神社は宮司と奥さんと息子が経営陣。日頃の業務は主に宮司の子が取り仕切っていていました。
ある日のこと、兼務社(神主が複数の神社を受け持っていてその中の1社)へ届けるお札に添付する書類を同梱する作業を行いました。宮司の息子の指示で書類を確認して同梱したのですが・・・
兼務社へ届けた後、何らかの理由でそれに気づいた宮司が激怒!!
「なんでこの書類を入れたんだ!こっちを入れないとだめじゃないか!」と怒り始めました。
「いや、指示通りに入れたんですけど」っていう話なんですが、職員一同そんなことを言えるはずもなく・・・
そして宮司も原因は職員じゃないことを薄々分かってるんだけど自分の子供の責任は追及せずに職員にキレるっていう理不尽な状況。
家族経営の会社にありがちな事なのかもしれませんが、神社でも同じことが起こってます(泣
私用を申し付けられる
これも家族経営あるあるかもしれません。
「ちょっと駅まで送ってってー」とか「マッサージ行くから車で送ってってー」とか、神社の業務と関係無い私用を申し付けられます。
当然「神社の業務に関係ないんでムリっす」とか言うわけにもいかず、素直に従うのですが、その間に神社の業務ができるよねって話です。
忙しくない日ならまあって感じなんですが、公私混同甚だしいよねまったく。
國學院と皇學館
私は大学を出たので、大学の友人などから時々聞いていたのが大学による派閥があるという話。
だいたい國學院に求人を出す神社、皇學館に求人を出す神社と傾向があるのですが、國學院と皇學館両方に求人を出す神社もあります。こうした神社では皇學館大学出身と國學院大學出身で派閥ができるというのです。
私が奉職した神社は両方に求人を出す神社で、國學院出身と皇學館出身両方の人がいたのですが、
- 職員は年数経ってもやることがほとんど変わらない
- 出世も見込めない
- 宮司一家の指示がぶっ飛んでてムカつくので職員は団結
というような状況だったので学閥とは無縁の環境でした。
逆に派閥が関係しそうなのが神主が10人とか20人以上いるような大きな神社です。実際そんな環境にいたことが無いので学閥があるとハッキリ断言はできませんが、「○○さんが辞めて片方の学閥の締め出しがはじまってるんじゃ・・・」みたいな話を耳にしたことがあります。
組織立った環境で出世やら何やら絡んでくるとそんなことが起こるのかもしれません。
ちなみに神主の資格を取得できる機関は、神社の養成機関や京都國學院といったところもあり、このへんについては出身の人に話を聞いたことがないので何とも言いかねます。
神社と建設会社
私が奉職した神社は前回書いた通り地鎮祭を主に行う神社だったのですが、ときどき「ふざけんなよ!」って言いたくなるような建設会社の人がいました(地鎮祭の依頼はほとんどの場合、建設会社の人がしてくる)。
「普通、神主ってめっちゃ丁寧に扱われるんじゃないの?」と思う人多数でしょう。でも私の奉職した神社の場合は地鎮祭の件数を増やすために建設会社にめっちゃペコペコ。
相手のミスで地鎮祭の予定が入っていなくても「誰も来てないんだけどー」と当日電話が掛かってきたら「すぐ行きます!」と地鎮祭へ向かい・・・
ちょっとたミスでも手土産をもって謝りに行き・・・
地鎮祭に漏れがないかこっちから連絡し・・・
建設会社第一主義みたいな空気でした。
そうなると建設会社の担当者も横柄な態度で出てくる人がいるわけで・・・
その日は予定がいっぱいで地鎮祭が入らないと言うと、超嫌味ったらしく「じゃあ他の神社に頼むしかないかー」と言ってきたり
地鎮祭の予約を入れ忘れていて前日に電話してきて「予定はいらないとかいったら許さねーぞ」みたいなことを言ってきたり
現場へ行って準備をしていたら「まだ準備してないの」と悪態をついてきたり
まあいろいろ体験しました。親切な人ももちろんいるんですけどね・・・
神主だから丁重に扱えって言ってるわけじゃなくて、普通に会話をしてくれっていう話なんですが、地鎮祭の件数を増やすためにあまりにもへりくだった態度を取るとこういう事態が発生するようです。
神社も地鎮祭が無くなればやっていけないとはいえ、神社と会社の関りについて考えさせられる環境でした。
というわけで愚痴になってしまった部分も多分にありましたが、今回の話はこれまで。このあと書くことについては決めていませんが、何か要望があれば書いてみたいと思います。
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