神社で御祈祷の時などに奏上する祝詞(のりと)。

何やら難しい言い回しがあって何のこっちゃという感じかもしれませんが、神主さんたちはどうやって祝詞を作っているのでしょうか。

自分の経験をもとにちょっと書いてみたいと思います。

宮司が作った祝詞を使う

大きな神社の宮司(神社の神主で一番えらい)さんになると祝詞に関する知識も深いことが多いです。

よって、職員は厄祓いや交通安全などよく使う祝詞は宮司さんの祝詞を書き写して、自分のものを作ることが多い気がします。

神主の資格を取る過程で祝詞について授業を受けたりするので多少の知識はあるのですが、ちょっと授業を受けただけではやっぱり分からないところも多いわけで、新人の頃はこうして自分で祝詞を書いているうちに祝詞を覚えていくというのもあるかもしれません(神社によっては入って数年は祝詞奏上なんて全然させてもらえないところもあるそうですが)。

祝詞例文集を使う

実は祝詞の例文を集めた本というものがあります。

こうした本には実際に奏上されたいろんな祝詞がまとめられていて、本にもよりますが神社での御祈祷はもちろん、上棟祭など建築関係とか、○周年記念祝賀祝詞みたいなのとか、様々祝詞が載っています。

この中から自分の作りたい祝詞に近いものを見つけてきて、言い回しとかを流用させてもらって祝詞を作ります。

上の写真の祝詞例文は東京は永田町の日枝神社で実際に奏上された祝詞例文に加えてCDも付いてくるようです。実施に内容を見たことがないのでどんなものかわかりませんがCDが付いてくるというのは新しいですね。

自分の経験

家を建てようと思ったら建築資材に書いてある施主さんの名前が全部間違ってたとかで、施主さんが心配になってお祓いをしたいという依頼があり、祝詞を作った覚えがあります。

もちろん祝詞例文にはそんなニッチな用途の祝詞は載っていないのですが、建築関係の祝詞から、出だしはどんな感じで書いているのかとか「建築工事がうまくいきますように」的な言い回しを使わせてもらって、祝詞を作りました。

建築資材に書いてある名前が間違ってたという点に関しては、それまで祝詞を奏上していた経験から「記せし御名に誤りが有るによりて」とかなんとか書いたような気がします。

この他、野良猫が死んでたからお祓いして欲しいと言われたときはペット慰霊祝詞を参考にして祝詞を作った気がします。

既に持っている祝詞に少し手を加える

少しだけ手を加えれば大丈夫そうだなという場合は既に持っている祝詞に少しだけ文章を加えて奏上することも。

祝詞を一から全て作るというのは珍しい

というわけで、祝詞を作るときって一から作るというのは珍しいことなんです。

著名な宮司さんなんかはすらすら1から作ってしまうのかもしれませんが、普通は他の祝詞の言い回しを参考にしたりして作っていくことが多いと思います。

どんな紙を使ってるの?形式は?

祝詞は奉書紙に書くのですが、強度が無いので頻繁に使う祝詞はこれだとすぐ駄目になってしまいます。

よって実際の現場ではもっと硬めの紙を使うことが多いです。

また、紙の端やよく持つ部分は折れ曲がりやすいのでテープ等で補強する人もいます。

折り方にも決まりがある

イラストの赤い点線は折り目を表します。

七折れ半と言っているのですが、7つにと半分に分かれるように折る決まりがあります。

3と3/4紙をまるめて上から押さえる

紙を3と3/4まるめて微調整をしつつ上から押さえて折り目をつけるとちょうど七折れ半になります。

ちなみに書くときは2の部分から書き始め、7の部分で終わるように書きます。折り目には文字が来ないようにします。

「そんなこと言われても祝詞の基礎知識も無いし書くこともねーよ!」と思われるかもしれませんが、こんな感じで書いてるんだと参考までにご覧いただければ幸いです。

神祭具専門店で買った祝詞用紙

ちなみにこれは神社関係の道具を専門に扱っているお店で購入した祝詞用紙。

写真だとわかりにくいですが、はじめから折り目が入っていますし、紙自体も奉書紙より丈夫です。

祝詞って独特の抑揚があるけど・・・

祝詞を聞いていると、とても独特な奏上の仕方ですよね。

「発生の練習とかあるんでしょう?」とか聞かれたこともありますが、実は奏上の仕方に特に決まりはありません。別に発声方法のトレーニングも受けたこともありませんし・・・

「抑揚をつけないように指導する先生がいる」ということを聞いたことがあるぐらいでしょうか。

それぞれ、いろんな人の祝詞を聞いたり自分で奏上するうちに自分なりの奏上の仕方をみつけていくものだと思われます。

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