神棚は絶対に南か東を向けなきゃだめなの!?西向きしかない時は?
神棚やお札の祀り方として一番よく言われていると思われるのが「南」か「東」を向けて祀るということです。
私が神社に奉職していた頃もお札や神棚を祀るときは南か東を向けて祀るように説明していたのですが、みんなそれで納得してどうして南か東を向けるのか聞いてくる人はいませんでした。
今回は神棚は絶対に南か東向きじゃないと駄目なのかということについて考えてみたいと思います。
神棚を南か東に向ける理由
なぜ南か東を向けて祀るのかというと、一番よく聞く理由としてはお日様が東から昇って南で一番高くなるからです。
- 神棚を祀るには明るくて清浄な場所が良い→南か東を向ければお日様の日が当たりやすいので明るい場所になりやすい。
こうしたわけで神棚は南か東を向けてお祀りします。
昔の人が神様を家にお迎えするにはどんな場所が良いかと考えた結果、日当たりが良くて明るい場所が良いということになってそう言われはじめたんじゃないでしょうか。
また、神社でも多くの神社は南を向けて建立されていると思います。
北向きの神社もある
神棚の話から少し逸れますが神社の中には北向きにお祀りされている神社もあります。
例えば東京は府中市にある大國魂神社。お参りしたときにふと気づいたんですが北を向いて建ってるんですよね。なんで北向きなのかと公式サイトで調べてみたら「東北地方を神威によって治める」ためらしいです。
また、北海道出身の神主の友達が行っていましたが北海道の神社は北向きに立っているところがあるそうです。屯田兵で北海道へ入った人たちが建立したという経緯からロシアを意識して北向きになっているのだとか。
ほかにも探してみると北向きの神社ってけっこうあるみたいです。
日本海側にある神社だと山を背にして海に向けて建立した結果、北向きになっているというケースも存在するようです。
これはあくまでも神社が建立されている向きですが、神棚には神様の力を受けたお札を祀るわけですから同じように考えて良いと思います。
神棚の設置場所が北や西向きしかないなら仕方ない
- 北向きの神社がある
- 南か東を向けるのは明るい場所だから
という2つのポイントから個人的には無理に南か東を向けなくてもいいんじゃないかなと思うんですよね。
もちろん南か東向きにできるならそうしたほうが良いと思います。そうしたほうが一般的な決まりごととどおりでしっくり来るのもあると思います。でも部屋の配置等からどうしても南か東は無理だという人も多くいると思います。
かくいう私も前住んでいたアパートも家具の配置から南か東に向けるのはちょっと大変で西向きに神棚を祀っていました。そのせいで悪いことが起こったりもしてませんし・・・
- 構造上北か西しか向けられない
といった場合は方角に厳しくこだわらなくてもいいんじゃないかと。
無理に神棚の向きにこだわるよりも神棚の周囲を「明るく正常に保つ」これがポイントです。
南か東を向けるのは神棚を祀る上での手段の1つと考えると良いかと思います。
同居人がいる場合は神棚の向きをよく話し合って
ただし注意したいのは一緒に住んでいる人にこだわりがある場合です。神棚はお家の人みんなでお参りするわけなので、「絶対に南か東を向けないと駄目だ!」という人がいる場合はよーく考える必要があります。
家族が納得しないまま勝手に西か東を向けてお祀りした場合、もし家の中でなにか悪いことがあった時に「ほれみろ神棚の向きが違うからだ」みたいなことにもなりかねません。
南か東にこだわらなくても良い理由を話してみんなが納得すればそれでオッケー、納得いかない人がいる場合はどうにかして南か東を向けて祀るか、近くの人がいる神社へ行って相談してみる。ということになると思います。
北向きや西向きしかなくても神棚を祀って大丈夫
というわけで今回は「神棚は絶対に南か東を向けないといけないのか」ということについて考えてみました。
結論としては南か東を向けるというのは神様への敬意の表し方の1つだと思うので、無理に南か東を向けなくても神棚周りを清浄に保ったり、お供え物をしたりといったほかの要素で補うという考えで方もあります。
そしてそもそも神棚をなんで祀るかというと家内の安全のため(地域や国の発展のためというのもあると思いますが)なので、一般的な決まりにごとにこだわり過ぎず、どうしても無理なときは家族みんなが納得すればオッケーなんじゃないでしょうか。
一般的に言われている決まりの上辺だけじゃなく、何のために神棚を祀るのかという根本的なことを考えてみると良いんじゃないかと。
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