大学に来る神主の求人と奉職~私の神主記録4~
以前に神社の神主の就職事情という記事でいろいろ書いたので重複する部分もけっこうあると思いますが、大学に来る求人や奉職(神社に就職すること)の事情についても書いてみたいと思います。
遅い就職内定の時期
今考えると神社関係って他の職業と比べて内定が決まるの遅かったように思います。
大学4回生の5月や6月に決まる人もいた気がしますが、神社に面接を受けに行く時期って遅めでした。かくいう私も一般企業を受けたりしつつ神社の面接を受けたのは秋頃だった気がします。
どんな求人があるの?
神社の息子限定求人
求人は大小いろんな神社の求人がありましたが、「社家に限る」みたいなことが書かれている求人もありました。
社家というのはザックリ言うと神社の息子や娘の人のことです。神社の跡取りは修行のような形で数年間よその神社に奉職し、家に戻ることが多いです。
よって3年とか5年とかの短期間での奉職を想定した求人となります。社家に限るというのは他の理由もあるのかもしれませんが、私は社家じゃないので詳しいことはわかりませんでした。また、短期間で人を入れ替えるのは昇給前の安い給料で労働力を使えるからだという話を聞いたことがあります。
社家に限るという求人ですが、数は多くなく、一般家庭の人でOKという神社のほうが多かったように記憶しています。コネが重要な神社の世界ですが一般家庭の人でも選ばなければ奉職先はあります。
コネのある人は求人以外で決まることも
狭い神社の世界…大きな神社の宮司さん(神社のトップ)や重役同士が大学時代の同期なんてこともあったりして、「来年、家の息子が卒業するんだけどそっちで面倒見てくんない?」なんてこともあるようです。
あとは特定の部活から採用している神社もあったようななかったような…
求人の内容
求人の内容ですが、だいたい明るく元気で前向きな人とか書かれています。また、ほとんどのところで普通自動車免許必須です。
外祭(地鎮祭とか神社の外での祭り)が多いところは外祭が多いため普通自動車免許必須とか書かれてます。
あとは字のうまい人…とかそんな感じでしょうか。
神主の資格を取得見込みであることは大前提ですが、他はあんまり厳しい条件は無いように思います。
ただし、例外的に某有名神社などは大学内で選抜があり、本当に優秀な人しか面接を受けられないなど、かなり条件が厳しかった記憶があります。
給与や休日など
給与はかなりうろ覚えなんですが基本給が12~16万ぐらいのところが多かったような気がします。ここに各種手当がついて・・・という感じで高いわけではありません。
休みは月に4~6日が当たり前。勤務時間は8:00~17:00とかでもちろん残業とかありです。勤務時間とかは一応書かれていますが、形だけ書いている神社もあるでしょうから、どのぐらい勤務することになるのかは神社次第とも言えます。
出回る黒い噂
奉職にあたって周りの友達に話を聞くと「あそこは毎年求人来てるからやべーよ」とか「ここの神社は休みが月に1、2回らしいよ」とかいう情報はちらほらと…
奉職先の情報は学生間でもある程度広まっていて、こうした評判の神社は最後まで求人が残りがちになります。
私の場合は・・・
私の場合は神職養成室(大学内に設置されている神主の求人とかを扱う部署)の方に残っていた求人の中から4社ほど勧められました。
けっこうみんなが知っていそうな有名神社と友達から「あそこヤバイらしいよ」と聞いていた2社、あとは地方都市の神社が1社という感じ。
条件を見比べてみると「え、ここ休み多いやん!」と目についた某社。他にくらべてやけに休みが多いのです(といっても年間休日100日に届きませんが)。
やっぱ休みは多いほうがいいよなとここを受けてみることにしました。ホント適当に生きててすみません。
専願制
一般企業でも大学と企業の関連性というのはあると思いますが、神社界は大学との関係がより密接です。何せ神主の資格を取得できる4年制の大学は全国で2つだけですからね。
神社との信頼関係を重視するので奉職にあたっての面接は専願制です。内定をもらったら絶対にそこの神社に奉職しないといけないわけです。「ここの神社の面接を受けつつ、こっちの神社も候補に・・・」とか、「やっぱり一般企業にしました」なんてことはできないわけでとっても特殊な世界です。
余談
これは大学4回生じゃなくて卒業生の話でしかも伝聞なので話半分でお読みください。
その人は奉職を前提に某神社の手伝いをしたしたそうです。職員さんにいろいろと教わりながら仕事を覚えてたそうですが、職員さんから言われた衝撃的な一言「入社してからは仕事できなかったら な〇る からね」だそうです。
「いや、な〇られながら仕事したくねーよ」とどうにかその神社に入社する話はどうにか断ったそうですが、大学からは「君は考えが甘い」と怒られたんだそうです。そんなところで働きたくねーし・・・
面接を受ければ内定の可能性はかなり高い
専願制になっているので学内選抜があるような有名神社以外は面接に行けば採用される可能性はかなり高いです。書類審査もほぼ無いも同然で面接確約レベル。
多数の応募があって書類で振り落とし、面接で振り落とし・・・という世の中の就職事情とはまったくもって異なる世界です。
試験内容は小論文と面接が多かったような気がしますが面接だけのところもけっこうありました。
私が受けた面接は、面接というかなんというか志望動機とか聞かれて自分の自己アピールをしたんだかしてないんだか。あと神社の仕事内容のこととか話をしたようなしてないような・・・もう昔のことなのでハッキリと思い出せませんが、あまりにもアッサリ決まったのでびっくりした記憶があります。
小論文の文章があまりにも酷いとか面接の受け答えがヤバいとかそんなことがなければという感じです。
あっさり採用するが故の問題?
これは私の体験談ではなくて伝聞なのですが・・・神社側も面接を受けた人をほぼ採用してしまうので、ちょくちょく問題が起こってしまうようです。
面接の受け答えとかがちょっとアレな人まで採用したようなのですが、そんな人は仕事を教えても当然戦力になるはずもなく・・・
それで大学に対して「なんでこんな人間をよこしたんだ!」と神社側が怒ったとかなんとか。
いや、そんなレベルだったら面接の時点で気づくだろって話なのですが、なぜ採用したのやら。まったくよくわからない世界です。
私も、採用されて2週間ぐらいで辞めさせられた人を知っています・・・
奉職後の話はまた次回
というわけで、奉職が決まった私。休みが多いからという理由で選んだ神社での神明奉仕はどんな内容だったのか!?
内容を書いたらどこかすぐにバレそうなので、かなりぼかした内容になると思いますが次回は奉職後の話を書いていこうと思います。筆が進まないかも(汗
とか言いつつ書きました↓
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