神棚にビールやワインなど洋酒をお供えしても良いのか

2019年4月12日

神棚へのお供えものとして良く上がるのが日本酒。神様にお供えするお酒といえば日本酒と言うイメージの人がほとんどだと思います。

ではここで疑問が、神棚にビールやワインなどの洋酒をお供えしてもいいのかということ。

酒屋さんに行けば、いや今ならコンビニへ行ってもいろんな種類のお酒を買うことができます。簡単にいろんな種類のお酒が手に入るんだし別に日本酒じゃなくてもいいじゃんってことですよね。

今回は神棚に洋酒は有りか無しか考えてみます。

結論から言えばお供えしても良いと思う

先に結論から言ってしまうと別にお供えしていいんじゃないかなって思います。

というのも野菜や果物はけっこう外国から来たものをお供えしたりしていますからね、オレンジやパイナップル、ブロッコリーとか考えてみると神社でもけっこう外国から来た野菜を当たり前にお供えしています。

神社や神棚も時代の遷り変わりとともに変わっていく面もあると思うので、手に入りやすくなった洋酒をお供えするというのも問題無いんじゃないかというのが自分の考えです。

ただ、神棚と違って神社でお供えするとなると基本的なお供えをした上で端の方に洋酒の瓶をお供えするみたいな形になるのかな・・・三方を並べてある中に組み込むとなるとお供え物によって順番があるので「ワインの原料はブドウだから果物扱いで・・・」とか「ビールは麦だから・・・」とかいろいろ考えることになりそうです。

そういえば昔地鎮祭のときにワインを持って来た方がいらしゃって祭壇にお供えした覚えがありますが、やはり日本酒を含む基本的なお供えをした上でワインもお供えしました。

抑えておきたいお米と日本人の関係

というわけで神棚には洋酒をお供えしても良いと思うのですが、抑えておきたいのは日本人とお米の関係です。

日本人は昔からお米とは切っても切れない生活をしてきました。江戸時代の武士の給料や国の規模は○石といってお米で表しましたし、我々が食事を食べるときは洋食であろうと「今日のご飯何にする?」といった言い方をすることがあります。

日本は稲作文化の国で、今では当たり前にお米を食べていますが、大陸から稲が渡来したときは、「なんだこれ!めっちゃすごいやん!これがあれば狩りをして移動しなくても済むぞ!」みたいな感じだったんじゃないでしょうか。炭水化物なので腹も膨れますしね。

そしてその稲を育てるためには太陽や水など自然による力が不可欠、その自然の大きな力を神様として人々は崇め、自然の恵みに対するお礼としてお米をお供えしたんじゃないかと自分は勝手に思っています。

神様にお供えをするときって一番がお米でその次は米からできた日本酒なんですが、こうしたことも日本人とお米の関係性から決まってるんじゃないかなと。

また、少し余談になりますが、お酒を飲むと酔っ払って普段と違う気分になりますよね。こうした作用が神様に近づけるものと考えられていたという説もあるようです。

やっぱり日本酒は大切

そんなわけで日本の神様を祀る上でお米から出来たものってやっぱり大切だと思います(日本に稲じゃなくて麦が伝わっていたら日本酒の代わりにビールになってたかも?)。

よって基本は日本酒なんだよということをふまえつつ、洋酒をお供えするのは有りなんんじゃないでしょうか。

余談・神社関係者への手土産の話

ちょっとこんな話で恐縮なのですが、お家が神社の先輩から聞いた話です。

神様へのお供えは日本酒が基本なのですが、神社の人へ挨拶で何か持っていく場合は日本酒よりもビールやジュースのほうが良いとのこと。神社は日本酒の奉納が多くて日本酒ばっかり見ているので、たまにビールやジュースがあると「おおっ、ビールやん!」ってなるらしいです(笑)

そういうわけで、神社関係者へ何か贈る時はビールのほうがいいかもしれません。

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