神棚にお供えする葉っぱ(榊)の供え方や交換処分など・造花や榊以外はだめ?

2023年12月18日

皆さんは神棚に常緑樹の葉っぱをお供えしていますか(自分はしてないです、すみません。)?

この葉っぱは主に榊という木のものが使われるのですが、今回はこの榊と神棚について書いてみたいと思います。

そもそも榊をなぜ神前にお供えするのか

榊はツバキ科の常緑樹で、一年中緑色でどんどん枝分かれして伸びていく様子がエネルギーや生命力を象徴しているとして神事に使われるようになったと言われています。

「それだったら他の常緑樹でもいいじゃん!」という人もいるかも知れません。確かにその通りで、おそらく昔は榊以外も使っていたのだろうと思いますが、現在の神社ではある程度統一的に榊の葉っぱをお供えしています。

なぜ榊でないといけないのかという詳しい部分はちょっとわかりません(汗

なぜ榊というのか

なぜ榊という名称になったのかについては、神様と人間との境目を意味する「境いの木」から来たという説や「栄える木」から来たという説がありますがはっきりとした答えは出ていないようです。

榊の種類について

榊と言っても本榊(ほんさかき)とか真榊(まさかき)と言われるものと姫榊(ひさかき)と呼ばれるものがあります。

真榊の葉っぱ

真榊は葉っぱの輪郭がまっすぐです。

姫榊の葉っぱ

これに対して姫榊の葉っぱは輪郭がギザギザになっています。

真榊よりも姫榊のほうが寒さに強いらしく関東より北側では姫榊を使うことが多いようです。

名前の由来としては榊に非(あら)ずというところから非榊→姫榊になったという説と真榊より葉っぱが少し小さいから姫榊と呼ばれるようなったという説があります。

榊が育たない地域では違う植物を使う

榊は寒さにそれほど強くないみたいなので地域によっては榊が育たないところがあります。そういう時は違う植物をお供えします。

私は見たことが無いのですが、杉や樫、檜などが使われるようです。

また、逆に沖縄ではチャーギという植物をお供えしている家庭もあるようです。

「榊じゃないと!」っていう固定観念を持ってしまいがちですが地元の気候に合った植物をお供えするのが、まあ当然と言えば当然ですよね。

榊の入れ物はどんなのがいい?

榊の入れ物ですが、このような陶器の榊立てが一般的です。

ここに水を入れて榊を挿します。でもちょっとバランスが悪いんですよね。

榊が倒れる!落ちる!って人にはこれ!

そんなときは角花榊立というものが安定していて良いかもしれません。重心が下にあるので倒れにくいです。

ちなみにこれを角花榊立というのを調べて初めて知りました(汗

無ければ別に100均でも

榊立が無ければ別に100均で良さそうなものを見つけてきて使っても構いません。

神棚をきれいに整えようという気持ちが大切です。

榊の本数は何本?お供えの仕方と入手方法

榊の本数は特に決まっていません。神棚の左右に挿してあるていどバランスよくなっていれば問題ないでしょう。1本だけでなく何本か挿すとぐらつかず安定しますね。あとはあまり難しく考えなくて良いと思います。

スーパーで売られているものは小さいものが何本も束になっていますね。はじめて見たときは「これバラバラにしたらめっちゃしょぼいのばっかりやんけ!!」と衝撃的でした(笑)

お家で榊の木を育てるのもなかなか難しいですし、お花屋さんやスーパーで購入するのが一般的でしょうね。

もちろんお家の庭で榊を育てて立派な榊をお供えできれば言うことはありませんが。

榊の宅配サービスもあるが


榊の宅配サービスもあるみたいですが、毎回配達してもらう分費用面ではちょっと・・・って感じです。

榊を交換するタイミングは毎日?いつまで供える?

榊は毎日交換できればそれはもの凄く丁寧ですが、実際問題それはとても大変です。よってある程度期間が経ったら交換する形が良いと思います。

毎月1日と15日

榊を交換するタイミングですが、ひとつの考え方としては毎月1日と15日です。

この日は神社で月次祭(つきなみさい)という毎月恒例の祭典が行われるのでこれに合わせて交換するという考え方です。

葉っぱが落ちたり変色したら

もうひとつの考え方は葉っぱが落ちたり変色して見栄えが悪くなったら交換するという考え方です。

神棚の周りは清浄に保っておきたいので、交換の日は決めないものの見苦しくないように交換するという感じです。

どちらのやり方でも都合に応じて交換していけば良いと思います。

榊の処分方法

榊の処分について、神様にお供えしたものだからどうしていいのか心配という人もいると思います。

私が以前いた神社では普通に燃えるゴミに出してましたが別に悪いこともありませんでしたし、実際に神社で神主をしている人はそこまで気にしていないと思います。ですので普通にゴミに出して大丈夫です。

「神社に持っていって処分してもらわないといけない」なんてことを言う人がいるかもしれません。中には処分してくれるところもあるかもしれませんが神社に持ってこられても困るというところが大半だと思います。

あとは以前記事にもしましたが、なんでもかんでも納札所に放り込むのはやめましょう。

飾らなかったり造花にしたりしてもいいの?

榊をお供えしなくてもバチが当たったりするわけではないので、榊を準備するのがたいへんだったら飾らなくても構いません。他の記事でも書いていますが、できる範囲で継続して神棚を祀るということが大切です。

造花の榊も売られていますが、「せっかく本物の榊をお供えしても交換できなくて枯れたままになってしまう。」というような状況だったらいっそのこと造花の榊でもいいかもしれません。

もちろん本物の榊が良いですが、それが継続できるかどうかということを考えてみましょう。

榊を長持ちさせる方法

最後に、ありきたりな方法かもしれませんが榊を長持ちさせる方法についても書いておきます。

水をこまめに交換し、茎も洗う

菌が繁殖してしまうので水の交換、そして茎を洗うことで対策をします。

榊立てもぬめりがあるようなら洗ったほうがいいかもしれません。

10円玉など銅を榊立てに入れる

銅は殺菌効果があるので10円玉を入れておくことで多少長持ちします。

茎を45°に切る

切れ味の良い剪定バサミなどで茎を斜めにカットします。こうすることで水が茎を通りやすくなると思います。

霧吹きで葉っぱの表裏に水を吹く

霧吹きで水をかけてあげることで劇的に長持ちするようになったという人がいました。試してみる価値はありそうです。

神棚と榊まとめ

そんなわけで今回は神棚と榊の話でした。

  • お供えしなくてもいいけどあると良い
  • 地域によっては榊以外も使う
  • 左右バランスよくお供えすればそんなに難しいことはない
  • キレイ保たれていれば交換のタイミングはいつでも
  • 枯れたままになるぐらいならお供えしないか造花にする
  • 長持ちさせるために水をキレイに保つ

といったあたりがポイントでしょうか。

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