神主がお祓いのときにバサッバサッと振っているわさわさとした紙の付いた木の棒。

神主というとこれを思い浮かべる人も多いと思いますが、これは何というかというと大麻(おおぬさ)という名前です。

今回はこの大麻について書いてみたいと思います。

大麻って違うものを連想しちゃうんだけど

大麻という文字を見ると違うものを想像する人も多いと思います。でも神事に使われる麻の部分は麻薬成分はありません。

日本と大麻の歴史は古代に遡るそうですが、大麻は布にしたり紙に加工したりと日本人の生活に欠かせない存在だったそうです。神様へのお供えにも麻があって、重要視されていたことがわかります。

そして日本人には大麻を吸引すると言う習慣は無かったそうな。なぜかというと日本産大麻は外国産と違って麻薬の効果が無いから。

戦後になってGHQの政策で日本産も外国産も一緒くたにされてしまったのが原因で、日本産の大麻も危険みたいなイメージがついてしまったようです。

この件については白幡神社さんのWEBサイトで神社新報の記事を取り上げて詳しく説明がされています。気になる人は参考にお読みください。

なんで大麻って書くの?

おおぬさの「ぬさ」というのは本来神様にお供えする布のことを言ったそうです。このお供えする布は麻布が多かったので「麻」の文字を当てたのだとか。

なんでお祓いの道具になったのかというとビシッと明確には説明できないのですが、天の岩戸(天照大御神様が岩窟に隠れて世の中が真っ暗になる話)の中で五百津真賢木(いほつまさかき)という物の上に勾玉などの玉、真ん中あたりに鏡、そして下のほうに木綿や麻布と取り付けて神懸かりしたという話があってこれが関係していると言われています。

神懸かりなのでお祓いでは無いよなあと思いつつ、麻は神様にお供えする重要な物の1つなのでこれが次第にお祓いの道具に転じたのかなあ・・・と。

ちなみに「大」という字は立派なみたいな意味です。

お祓いの仕組みは?

一般的には大麻を振ることで穢れが大麻に移ると考えられているようです。

祝詞の言い回しで「麻の音もさやさやに祓い清めて」なんて言葉もあるので、昔の人は麻のこすれ合う音に祓いの効果があると思ったのかも?まあこれは完全に個人的な推測ですが。

大麻を振る前に、大麻の前まで言って「祓詞(はらえことば)」というものを奏上するのですが、この祓詞を奏上した時点でお祓いの意味があり、大麻を振るのは形式的なものだという人もいました。

いろいろな解釈があるようです。

麻使ってないじゃん?使ってます

( Photo by (c)Tomo.Yun )

ただ、皆さんがよく見る大麻は紙垂(しで)という紙が取り付けられたタイプだと思います。「麻使ってないじゃん!」お思われるかもしれませんが、紙垂を結ぶときに麻を使いますので良く見ると麻が使われているのがわかると思います。

木の棒に紙垂(しで)という紙をつけたもの 。よく見ると麻で結んである
( Photo by (c)Tomo.Yun )

もともとは麻だけで作られていたものが時代を経るうちに紙も使われるようになったようです。


あと、品質の良い麻は良いお値段がするのでそういうのも関係あるかもしれません。

大麻には木の棒と榊タイプがある

大麻は木の棒に紙垂という紙を結びつけたものの他に榊などの枝に紙垂を結びつけたものもあります。

写真のようなものも大麻と呼びます。

このため、棒に紙垂を結びつけたものは祓串(はらえぐし)と言って区別することもあります。

神社によって微妙に違う作り方

紙垂や麻を結んで付けるのには変わりはありませんが、作り方は神社によって微妙に違います。

棒は角ばったものを使うところがほとんどですが、中には丸い棒が使われていたり、麻の結び方が違っていたり、紙垂の長さが違ったりとその神社のごとの作り方があるので注意深く見てみると面白いかもしれません。

振り方にも微妙な違いが

大麻を振ってお祓いするときは左、右、左と祓うことは決まっていますが、細かい振り方については決まっていません。

自分が資格取得に際して教わったときは、自分を祓う「自祓い」にならないようにということぐらいで、細かい指導は受けませんでした。

ばさっばさっと音をたてるとよりお祓いを受けてる気分になるかもしれませんが、神社によってはその神社の故実に基づいて音をたてずに祓うこともあるようです。音がしないから祓われてないなんて思わないように。

塩湯によるお祓いもあるよ

余談ですが大麻でお祓いをしたあとに榊の葉っぱで塩湯を撒いてお祓いする塩湯(えんとう)というお祓いもあります。

塩なので海で禊をする代わりにこのような神事を行うようです。

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